太宰の「満願」を読む

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太宰の「満願」を読んだ。

なんとページ数にして2ページ半。
これまで読んだ短編の中でも特に短い。

夏休みはあと1日、宿題の読書感想文だけが残ってる!
そんな小中学生にお勧めしたい。

ただしそれだけの感想が捻出できるかどうかは
あなたの腕次第である。
感想文の方が文字数が増える可能性までもある。

酔っ払って怪我をした「私」が病院に行くと
酔っ払った医師が出てきた。思わず笑う二人。

怪我の治療。
いや医者と談話をするために、いや新聞を読むために。
通院する「私」。

ある日、病院で若い婦人を見かける。
旦那が肺を患っているらしい。

医師が「もう少しの辛抱ですよ」と
今が一番大事ですよと、固く禁じる。

旦那の肺はめきめき良くなり
最後は医師からお許しが出て、楽しそうに病院を後にする婦人。

というお話なのだが
肝心な部分がすっぽり抜けている。
医師が何を禁じていたのか、何も書かれていないのである。
読者の想像にお任せする、という事だろうか。

俺は思う。
この医師の処方する薬はおいしいのだ。
至高の一品、究極かもしれない。
でも旦那さん用だから奥さん飲まないでね。

なんとこの薬は満願全席よりおいしいのであった。
満漢全席だけどね

こうしてタイトルという伏線も回収。
めでたしめでたし。

なんつっ亭。

読書

Posted by きかんほうさん