太宰の「走れメロス」を読む

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太宰治の「走れメロス」を読んだ。

子供の頃に国語の教科書か何かで読んだが、
内容は殆ど覚えていなかった。

結論から言うと凄く面白かった。感動した。
読み終わった後、軽く涙が浮かんでいた程である。

小学生の頃の夏休みの宿題、
読書感想文の作品に宮沢賢治を選んだ

「銀河鉄道の夜」だ。

理由はタイトルが面白そうだった。
あと表紙の絵がかっこよかった。
しかし当時小学生だった自分には
え?ジョバンニ?え?猫?ぐらいの理解度。

内容を全く理解でないまま作文を書いたが
ここがわからないよ!あとここも!
全部わかんないばか!みたいな感じだったと思う。
今読んだらまた違うのかもしれないが。
(ファンの皆様ごめんなさい)

あの時なぜ、メロスを選ばなかったのだろう。
手に取るチャンスは与えられていたのに。
と、今更後悔してしまうほどメロスは良い作品だった。

「メロスは激怒した」

冒頭から激怒しているメロス。
訪れた街で邪智暴虐の王の圧政を知り
胸に短剣を隠して

「今すぐ王様殺してくるわ」

こんな危険な男いるだろうか。

このメロス、直情的なその性格とは裏腹に
職業は村の牧人、羊と遊んで暮らしているらしい。

納得である。
そのくらい平和な環境じゃないとこの人生きていけない。
現在日本にこんな男がいたら即豚箱行きである。

まぁこの世界でもお城に入ってすぐ捕まります。
作戦とかないんで。
そこで邪智暴虐の王に会うことができ、会話を交わす。

王様 「人が信じられぬのだぁ」
メロス「信じられぬとは何事だぁ」

王様はメロスを殺そうとするが
少しだけメロスに情をかける仕草を見せる。
そしてメロスは思い出す

「あ、妹の結婚式あるんだった」
「お友達のセリヌンデウス置いてくから死刑3日まって」
「帰ってこなかったら殺っていい」

そうして、メロスは走るのである。
途中、自分の心の弱さに挫けそうになる時もある。
王様からの妨害もある。
「もう諦めろ」という声まである。

それらを全部振り切りながら。

自ら殺される為に走る!友の信頼に応える為に。
王にそれを見せつける為に。

なにか、胸にぐっと来るものがあった。
太宰すごいなぁ。

かっこいいよメロス!!!

なお、この文中のメロスのセリフには
きかんほうさんの適当フィルターがかかっている為
実際のセリフとは異なります。

読書

Posted by きかんほうさん